収書方針

一訂:2015年1月27日
二訂:2019年1月30日

芝浦工業大学図書館


収書理念

芝浦工業大学は「社会に学び社会に貢献する実践的技術者の育成」を建学の精神として設立された。図書館はこの大学の使命の中心である教育と研究に密着し、資料・情報センターとして重要な構成要素をなすものである。

工科系単科大学として出発した本学は、複雑化・高度化していく社会の要請に応えるかたちで工学分野だけではなく理学やデザインの分野にも教育・研究のフィールドを広げてきた。大学の教育・研究と、情報要求や情報媒体の多様化にも、十分対応し得る図書館構想を提示する。

図書館を形成する重要な要素は、資料、施設、館員である。その中で、豊富で精選された資料の集積は、図書館の目的を達成するための、根底を支える基本的要素である。図書館は、本学の教育・研究目的に沿い、社会的要請にも十分応え得る資料収集を旨とし、特に基本資料と独自性を誇れる個性豊かな資料を二本の柱とした蔵書構築を目指さなければならない。


収書方針

図書館は、大学の行う教育・研究目的に沿った資料を最優先とし、予算の効率的な運用を図り、資料を収集し蔵書を構築しなければならない。収書方針は収書理念に従って計画立案し、諸情勢の変化に十分対応できる柔軟性を保持し、常に資料の構成や利用動向を分析して遺漏なき収集が行い得るものでなくてはならない。

図書館の教育・研究資料とは、図書及び雑誌に大別し、適正な蔵書構成を考慮して選書しなければならない。

収集は本学の教育・研究を支える基本資料の充実と、本学の構成員はもとより、図書館間の相互利用体制にも耐え得る特色ある資料形成の二つに分けて行う。それぞれの収書に関しては、必要に応じて委員会を設け、具体的な計画を立て、全体として調和のとれた資料群の構成を目指す。また、除籍も考慮して、適切な蔵書構成を基本とする。

収書にあたっては、予算の効率的運用や不必要な重複の回避に努めるとともに、既蔵資料の見直しや、オンラインデータベース、CD-ROM、マイクロ資料等の、異種メディアで提供される資料にも十分留意する。また、共同利用や分担収集を含め、学内外諸機関との調整も行っていかなければならない。

(1)基本資料の収集

本学の教育・研究に欠くことのできない以下の資料を、カリキュラムや研究動向、並びに蔵書構成に留意して収集する。とりわけ、雑誌はその刊行形態から図書では得られない最新の研究成果の速報と広範囲な情報を提供する重要なメディアであり、新聞もまた最新の情報源であるとともにその時代を知る歴史資料として欠かせないものであり、積極的かつ遺漏無く継続収集する。

図書資料

  1. 各専門分野の研究に必要な資料
  2. 諸科学の共通領域の研究資料
  3. 教育課程に沿った資料
  4. 一般教養の向上に資する資料
  5. 参考図書、二次資料

雑誌

  1. 各専門分野における基本的な学術雑誌
  2. 各専門分野の基幹的な学会・協会の機関誌
  3. 大学・専門研究機関の紀要
  4. 教養の向上に資する総合誌、及び各分野誌

新聞

  1. 国内の全国紙
  2. 国内の主要地方紙
  3. 主要外国新聞
  4. 主要業界紙

電子化資料

  1. 電子ジャーナル
  2. オンラインデータベース
  3. 電子図書(eBook)
  4. CD-ROM
  5. マイクロ資料

等の異種メディアで提供される資料等。

(2)特色ある本学独自の資料収集

個性的な蔵書を構成するため、重点的な収集分野と範囲を策定し、特色ある資料の充実を図る。

本学の歴史に関する資料

本学教職員・退職教職員・学生・卒業生の著書

本学の紀要及び研究報告

本学の博士論文

コレクション

  • 豊洲図書館:重要文化財に関する資料、社史 、鉄道技術に関する資料
  • 大宮図書館:校史

(3)図書資料の更新

規定に基づき、「非資産資料」として購入したもの、長期保存等に適していない資料は随時、除籍・廃棄を行い、常に最新の資料を補充する。


(4) 図書資料の選定

収書方針の審議は、図書館運営委員会において行い、それに基づき全館的な収書計画(年次別、主題別等)の策定、選定基準の決定、蔵書評価等、収書に関する政策決定を図書館が行い、図書館長に報告し承認を得る。コレクションの収集にあたっては、必要に応じて別途委員会を設置する。

(4)-1図書資料の選定基準(視聴覚資料は除く)

以下の項目は図書館資料として扱わない。

  1. 極端に特殊な分野に細分化されるもの
  2. 利用が著しく限定されるもの
  3. 一時的、局地的性格の問題を扱ったもの
  4. 趣味、好事的なもの
  5. 学内他機関に系統的・網羅的に収集・所蔵されているもの
  6. 著しく高額なものおよび廉価なもの
  7. その他、大学図書館の利用者のレベルに及ばないもの

ただし、図書館長が認めたものは除く

(4)-2新聞・雑誌

新聞・雑誌収集は年度計画の策定を行う。以下の各項について図書館において審議・決定する。

  1. 新規採用の決定
  2. バックナンバーの計画的補充
  3. 重複受入の可否
  4. 既蔵誌紙の見直し
  5. 保存のあり方
  6. 全館の調整 及び、研究室との調整
  7. その他の電子化資料

(4)-3寄贈資料

収書方針、基準はその他の資料に準じ、日常的な選定は図書館で行う。大型寄贈資料については、別途基準を作成する。
鉄道関連資料については、鉄道技術資料調査委員会にて、選定する。

(4)-4電子図書

収書方針、基準はその他の紙媒体の資料に準じ、以下の各項についてはそれぞれの特性(アクセシビリティ・保管スペース・外部リンクによるデータ参照(翻訳機能等))を考慮の上、電子図書を優先して選定を行う。

  1. 高額資料(3万円以上)
  2. 複本(冊子体との複本)
  3. 洋書